創作センター  

「SHOW SETS」

 第十三期

―― ①イラスト・②写真・③動画を入れて、活字にとらわれていなかった頃の〝小説〟にふれてみよう! Let’s try Show Sets!

① イラスト

開講日:2023年2月4日(土)

課題:小説の中に「イラスト」を入れること

(「イラスト」の解釈は自由。自分が描いたイラストでなくてもいいですが、引用する場合には作中で明記必須)

上限枚数:30枚

(「イラスト」は枚数に含めず)

講師:大前粟生(おおまえ・あお)

小説家。92年生まれ。著書に『おもろい以外いらんねん』『きみだからさびしい』『死んでいる私と、私みたいな人たちの声』など多数。『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』が23年春に映画化予定。

アシスタント(司会・進行等):松波太郎

「イラストの入った小説をすでに数点発表されている大前粟生さんですが、アシスタントがまず最初に手にとったのは『まるみちゃんとうさぎくん』でした。ストーリー・文体として楽ませていただいただけでなく、イラストを挿入されるタイミングも絶妙だったと率直に感じ、今回アシスタントの方から依頼させてもらいました。大前さんが描いたわけではないイラストのようですし、挿入のタイミングじたいも大前さんが指示・創作したものではないのかもしれませんが、出来上がった一冊として、アシスタントにとって字面・絵面ともに忘れられない1シーンとなりました」

② 写真

開講日:2023年3月11日(土)

課題:小説の中に「写真」を入れること

(「写真」の解釈は自由。自分が撮った写真でなくてもいいですが、引用する場合には作中で明記必須)

上限枚数:30枚

(「写真」は枚数に含めず)

講師:金川晋吾(かながわ・しんご)

写真家。1981年京都府生まれ。神戸大学卒業。東京藝術大学大学院博士後期課程修了。2016年『father』(青幻舎)、2021年『犬たちの状態』(太田靖久との共著、フィルムアート社)刊行。

自分が書いた日記を持ち寄って声に出して読む「日記を読む会」を不定期で開催。2022年7月から写真と日記を月ごとにまとめた「月報」をウェブにアップしている。

近年の主な展覧会、2022年「六本木クロッシング」森美術館、2021年「千の葉の芸術祭」旧神谷伝兵衛邸稲毛別荘、2020年「声の棲み家」プライベイト。

月報:https://docs.google.com/document/d/1TXsRM_WySd3CAxyUY4tfnNCQjaFhj-mhRjkZ2DISjfI/edit

http://kanagawashingo.com/

アシスタント(室温調節等):松波太郎

「なんでもかんでも〝小説〟と呼んでしまいたくなっているアシスタントにとっては、金川晋吾さんの『father』はまぎれもない傑作小説なのですが、作中のテクストについては「日記」と記してあります。帯文には「写真集」と打たれています。金川さんにとって『father』はおそらく〝小説〟ではなく、そもそもまだ小説を書いたことがない自覚のようなのです。『カルチャーセンター』には次のような言葉をお寄せいただいています ―― 「カルチャーセンター」を読んで、やっぱり自分も小説を書いてみたいと、マツナミさんやニシハラさんのように書いてみたいと、あらためて思いました。小説を書くことは私の人生の目標と言ってもいいと思います。私にとって小説を書くということはそれぐらい困難なことです。これまでにも何度か小説を書こうとしたことはありますが、いつも冒頭ですぐに挫折してしまいました ―― 金川さんを前にすると、なんでもかんでも〝小説〟と呼んでしまっていいものか? 自責の念にアシスタントはいつも囚われます」

③ 動画

開講日:2023年4月22日(土)

課題:小説の中に「動画」を入れること

(「動画」の箇所はQRコード等にしていただくのが現実的でしょうか…あるいは文字を「動画」のように「画」を「動」かしたり…「動画」の解釈はもちろん自由。自分が撮った動画でなくてもいいですが、引用する場合には作中で明記必須)

上限枚数:30枚

(「動画」は枚数に含めず)

講師:藤田直哉(ふじた・なおや)

1983年、札幌生まれ。SF・文芸評論家。博士(学術)。日本映画大学准教授。著書に『虚構内存在 筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉』『シン・ゴジラ論』(作品社)『新世紀ゾンビ論』(筑摩書房)『娯楽としての炎上』(南雲堂)『シン・エヴァンゲリオン論』(河出書房新社)、編著に『3・11の未来』(作品社)『地域アート』(堀之内出版)『東日本大震災後文学論』(南雲堂)など。『攻殻機動隊論』『新海誠論』(作品社)。

アシスタント(一作おきの換気等):松波太郎

「〝動画〟の回には藤田直哉さんをお招きいたします。ザクティを用いた活動をたしか以前されていたり、現在日本映画大学の教員だったり、気鋭の評論家だったり、映画関連の書籍も出版されていたり、プロフィール面から容易に想像がつく理由はいくつかあると思うのですが、アシスタントにとってイの一番にくる唯一とも言っていいくらいの理由は、藤田さんが制作されていた小説にあります。もう15年くらい前になりますでしょうか? おたがいの小説を発表前に読み合う時期がございまして、アシスタントの方は「革命」という小説を読んでもらい ―― 藤田〝さん〟というより藤田〝くん〟の予言通り、新人賞を頂戴して「廃車」という名の小説になったわけですが……、藤田さんの方は「私小説SFニューマキシマリズム新雑種(ニューウィアード) ~プレカリアートの(SO)(BYO!)~」という小説をアシスタントに読ませてくださったわけですが、これが凄かった~

いくつか抜粋させてもらったこの小説も、藤田さんのご厚意のもと、受講者のみなさんには特典としてお渡ししますので、ぜひ全文読んでみてください(※)。存命の作家・評論家陣が作中でお亡くなりになったり、実在の施設や出版社も焼けてなくなったり、実際の事件が扱われていたり……倫理的にひっかかってしまう方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんし、いろいろなメディアが混在しつつも〝動画〟まではさすがに入っていない小説ではあるのですが、アシスタントが藤田さんをお招きしたかった他を貫く唯一そして無二の理由がきっとわかってもらえると思います。いや、もしかしたらどこかに〝動画〟も入っていたかもしれない……」

※ いくら衝撃的であっても受講者以外に他言しないようにしてください。SNS等で漏らしたりもしないように。アシスタントがお願いしたまでのことですので、藤田さんご本人の為にも。

開講時間 : 三回とも18:30~(18:15開室・最大22:00まで)

会場 : さいたまのハリとお灸 豊泉堂

・申込期間:12月1日~

・定員:5名

・作品の提出期限: ①1月28日 ②3月4日 ③4月15日

・受講料:2万4千円(税込・振込)

・申込方法:「1.氏名(フリガナ) 2.年齢 3.住所 4.電話番号 5.メールアドレス」をご記入の上「info@sosaku-center.ho-sendo.com」までメールにて